[作文ワークショップ]苦情の手紙を書く前に確認したい「ぶっちゃけ、自分はどうしたい?」

会社員からフリーランスになり、私のもとに届く苦情のメッセージの質が変化しました。はっきりと言えば、質の低下です。

フリーランスの編集者と一緒に仕事をしたいという人がポツポツいます。おそらく、出版社に勤める編集者よりも、仕事を持ちかけるうえでの敷居が低くなったのでしょう。
ただ、基本的には断っていますし、相談にも以下の料金を提示しています。
---
○相談のみ
※商業出版の仕組み、企画書の書き方などをご説明します。 
90分 10000円

○商業出版社の編集者の紹介
※企画書を作成し、編集者を紹介して会う段取りをつける段階までを当方の責任とします。本が出版されるかどうかについては一切の責任を負いません。  
1回  30000円 

○自費出版 
仕様によって金額を設定
■原稿料の基準
ライターとして原稿を書くときは400字当たり5000円、編集料については1ページ当たり10000円を基準に依頼を受けています。原稿料のほかに交通費などの経費を請求いたします。
---
私と仕事をしたいが上記の条件はのみたくない人からの苦情というか、意味不明なメッセージに、「この人は日本語を正しく勉強したのだろうか?」「はて? この日本語力で、どうして仕事をしたいと私に言ってくるのだろうか?」と新鮮な気持ち。

同時に、苦情の手紙というものは日本語力が試される文章だと学んだ次第です。
「[作文ワークショップ]苦情の手紙を書いてみよう! 大人編」にも書いたとおり、マイナスの出来事や感情を言葉を使って整理をし、客観視して、他人にもわかるように表現する必要があるからです。

苦情の手紙は、相手を不愉快にさせて、人間関係を悪化させるリスクが非常に高いものです。
しかし、そのリスクを取らなければ、自分の考えを相手に伝えられません。「こうしてほしい」という願望と現在の状態とのギャップにも苦しむことになるでしょう。

リスクを少しでも減らすのなら、「こういうことで困っている」「こうしてほしい」と苦情の手紙を書く前に、いったい自分はどの程度の人間なのか、何を求めているのか、自分の本当の目的は何なのか、深く理解する必要があります。


「どの程度」というのは、専門性やキャリアを指しています。
専門性も持たないのに、知ったかぶりで苦情を伝えていないかなど、自分自身について検討することが大切。

そのうえで、相手にどのような行動を取ってほしいのか、あるいは感情を抱いてほしいのか、自身の求めていることを注意深く観察するのです。

なお、自分自身を知るために、特別な心理カウンセリングや占いなどを受ける必要はありません。
セミナーも不要。

必要なのは、メモを取ること。
面倒くさがらずに、感情や考えを書き留めておくのです。
誰かと話をしたときに、「あれ?」と思った内容。
本を読んで、「こうだ!」と思った内容。
自分の感情と思考の変化に敏感になって、早く、後で読める程度の汚い字でメモを取ります。

私は古い人間なので、紙にペンなどで書く、つまりはモバイルなどを利用しないことをお勧めしています。
手で書くという行為が重要だと、勝手に思っているからです。


苦情の手紙に限らず、作文においてはメモがなければ始まりません。
「ありのままの自分を、自由に文章で表現するのはとても危険」にも書きましたが、くれぐれも感情に任せて、口で話すときのように苦情の手紙は書かないように。
Powered by Blogger.