7-8月は子どもたちが読書感想文を書くお手伝いもします

「小学3年生で、思春期になるんですよ」

学童保育の指導員の方と立ち話をしているときにそう聞いて、私はびっくりしました。
思春期は中学生以降と思い込んでいたからです。
しかし、たくさんの子どもたちと接しているベテラン指導員の方のお話なので、そうなのかと。
まだ幼いのに思春期に突入してしまうなんて、今の子どもたちは大変だなと思ってしまいました。

知恵の木の7-8月のテーマは「夏こそ冷え取り」ですが、子どもたちが読書感想文を書くお手伝いもします。
思春期の幼い子どもたちをお店に呼ぶとなると、私の愛する岡崎京子のマンガを並べておくのはちょっと……
そのような理由で、バックヤードに移動させました。
6月まではこのような感じでした
もちろん、岡崎京子のマンガが教育上よくないとは思っていません。
高校生ぐらいで、自分の内部の衝動(性的なものを含む)や暴力性を持て余し始めたときに、ぜひ岡崎京子のマンガを勧めたいですね。
もう売れてしまいましたが『リバーズ・エッジ』は、私の一押しです。
どうやら『リバーズ・エッジ』は映画化されるようですね。

安野モヨコの『ハッピー・マニア』も、高校生ぐらいの女の子にお勧めします。
タイトルが秀逸ですよね、『ハッピー・マニア』。
幸せになりたいだけなのに不幸な行動を取る女の子が主人公です。
『ハッピー・マニア』、知恵の木では全巻そろっています。
魚喃キリコ『南瓜とマヨネーズ』原作の映画が2017年11月に公開されるようです。
やるせなさが描かれた『ハッピー・マニア』と『南瓜とマヨネーズ』も、大人になる前の女の子たちに読んでほしいですね。

岡崎京子のマンガ、『ハッピー・マニア』、『南瓜とマヨネーズ』をお求めで来店してくださる場合は、一言声をかけてください。
バックヤードから出してきます。

知恵の木の今の本棚には、深見じゅん『悪女』全巻が並んでいます。


学歴もなく美人とも言えない落ちこぼれのOLが、出世を目指して勉強して自分を磨くというお話です。
出世したい理由は、最初は一目ぼれした男性に会いたいから。
しかし、だんだんと男性との距離が近づくにつれて、彼にふさわしい女性にないたいからと理由が変化します。
以上の内容説明で、「そんな話、現実にあるわけないじゃない!」「恋愛目的で出世する? 片思いの彼にふさわしい女性になるために仕事をがんばる?? 女性の仕事を何だと思っているの!」という感想が届いてきそうです。

小学生がやってくる7-8月にあえて『悪女』を置いたのは、思春期の子どもは外見にコンプレックスを持ったり、勉強で悩んだりしがちだからです。
「どうせ自分は」と決めつけるのも、思春期の子どもにありがち。
悪循環の思考にはまりそうになった子どもは、『悪女』を読むと、新しい観点が加わるんじゃないかと私は期待しています。
『悪女』には「働くとはどういうことだろう?」という観点もあります。
「なぜ働くのか? 働くために何を学ぶのか?」のヒントが与えられると私は思っています。
前向きであることの大切さが、押しつけがましさもなく伝わってくる素敵なマンガだと、『悪女』を私は評価しています。

それから文学作品や哲学っぽい本棚に置きました。
佐藤雅彦『プチ哲学』は、子どもも大人もハッとする内容で夏休みに読むのにお勧めです。
この本で読書感想文を書くのはひどく難しいのですが。

話を思春期に戻せば、胸の中のグチャグチャした怒りや反発、嫌悪感などを自分の言葉で整理する技術を子どもたちに伝えられたら私はうれしいですね。
思春期は感情に振り回されてしまい、その結果「なんであんなことをしたのだろう」「あんな言い方をしたのだろう」と自己嫌悪に陥ることは少なくありません。
また、自己嫌悪に気づかないまま感情で暴走し続け、周囲の人間を傷つけ、自分自身も生きにくくなるケースもあるのではないかと。

作文は子どもたちにとって面倒くさい作業でしょうが、自分自身の気持ちを整理するのに役に立ちます。
そして、自分の書いた文で自分自身が癒されることもあるのです。

夏休みの宿題をやっつけると同時に、ちょっと自分を見直すつもりで、子どもたちが読書感想文を書いてくれたらいいなあと思っています。
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