作文教室番外編その2「法律がどうして生まれたのか考えて、短文を作る」

今日の午後に行う作文教室の準備をしています。

子どもが「法律」という言葉に対して抱くイメージは、「人の行動を縛る」「嫌い」。
私も、法律は押し付けられたものだと感じてきました。
しかし、トラブルに遭遇した後に、思ったのです。
法律がなかったらトラブルがさらなるトラブルを呼んで、厄介さが倍増していたと。

法律は、人間が社会生活を送るために、人間が作り出したものではないでしょうか。
こうした考えから、人間の歴史でいつ頃に法律が作られたのか、子どもと一緒に考えることにしました。
前回の内容と合わせ、今回の作文教室ではいちばん最後に短文を作る予定です。

今回使用するのが、年表。
すっかり古びてしまったのですが、私は子どもの頃からこの年表を気に入っています。




短文のテーマは「法律はどうして生まれたのか」。
「ウル・ナンム法典」の粘土板を見ながら、子どもと一緒に考えていきます。


■いちばん古い法律は、約4千年前に作られた
法律をまとめたものを法典といいます。
世界でいちばん最初に作られたのは「ウル・ナンム法典」で、紀元前2095年頃に書かれたのだそうです(正しくは「粘土板に記された」)。

その次に古いのが「ハンムラビ法典」。

こうした法典についてさまざまな意見があります。
その内の一つで、「相手にやられたら、やられた以上に仕返しをしてしまい、どんどんエスカレートをする。それを止めるために法律を作った」というものがあります。

兄妹ゲンカでも、お兄ちゃんに1発殴られたから、妹が2発殴り返し、お兄ちゃんが3発殴り返したから、妹が1回蹴りを入れ……という感じで、大ゲンカになりがちですよね。
そのために、肝心の宿題をできていないことがたくさんあります。
ケンカする暇があれば、宿題をしなさいと私は言いたいですね。

4千年以上も前に生活していた人も、あなたたちの兄妹ゲンカのようなことで、もめ事を大きくしていたのです。
そして、肝心の仕事が進まないから、仕返し合戦を止めるために法律を作ったのでしょう。

■法律をもとに、責任の大きさを判断する
兄妹ゲンカの直後、たいていは「お兄ちゃんのせい、だって○○したから」「違うよ、妹のせいだよ」と相手に責任があるように言い合いますよね。
兄妹ゲンカに限らず大人同士のもめ事も、自分は被害者・相手は加害者と主張することがほとんど。
自分たちでは、被害者か加害者かを決められないことのほうが多いのです。

1つ、注意したいのは、ケガをしたり損をしたりしたのが自分でも、加害者、つまりケンカやもめ事の責任が大きい場合があるということ。
兄が悪ふざけをして、妹に飛び掛かったとしましょう。
妹がたまたまそのときに鉛筆を持っていて、飛び掛かってきた兄の体に刺さったとします。
このとき、兄のほうがケガをしたのですが、自分から飛び掛かっていったので、この事故の加害者でもあるのです。

ですから、ケガをする・物が壊れるといった損をしても、責任が小さいわけではありません。

兄と妹の気持ちや感情はそれはそれとして、ケガの責任の大きさは兄妹ではなくお父さんやお母さんが判断します。

■法律を文章にする必要があった
お父さんやお母さんが責任の大きさを判断するときに、「これはえこひいきじゃないか!」と腹を立てたことはありませんか。
妹から悪口を言われでポカッと殴ったケンカで、「先に手を出したほうが悪い」とお母さんが言ったとしましょう。
「アイツが悪口を言ったせいなのに……」とムカムカすることでしょう。

この場合、お父さんやお母さんが「我が家ではケンカで先に手を出したほうを怒ります」と書いた紙を壁に貼っておけば、あまり腹も立たないのではないでしょうか。

みんながわかる形で文章にして書いておく。

4千年以上も前に作られたウル・ナンム法典が粘土板に書かれていたのも、同じような理由なのかもしれません。

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