[作文ワークショップ]雑食的に書けば書くほどうまくなる

編集者時代、先輩の女性編集者に自分の原稿をよく読んでもらっていました。
構成や内容の相談は、編集長よりも彼女たちに乗ってもらいました。

女性同士、仲が良かったからではありません。
むしろ男性編集者のほうが気安く話ができたようにも思います。
ただ、それほど親しくなくても、「この人に読んでもらわなければ!」と思ったら、図々しく原稿を渡していたのです。

編集者として企画を通すという点ではライバルであり、本をこよなく愛し、文章にこだわるという点では同志。
文章能力を信頼できる人が身近にいるというのは刺激的で、苦しくなることもありましたが、私には楽しい空間でした。

あの感じを、市川でも再現できたら……
一方向に「教える・教えられる」関係でなく、双方向に刺激し合える関係を作れたら……
こうした欲求も「作文ワークショップ」を始めるきっかけの一つでした。

「知恵の木」の店頭に作文ワークショップの告知を出していたら、昨日、声をかけてくれた人がいました。
その人は、数年にわたって物語の創作活動をしているとのこと。
1人で書いていると行き詰まるときがあるから、作文ワークショップのような「場」を求めていたようです。

正直、すでに自分の作品を発表している人というのは、想定外でした。

私は以下のような人が作文ワークショップの参加を希望するだろうと思っていたのです。
●書きたいことがあるのに、どう書いていいのかわからない
●作文のトラウマがあるが、レポートなどを書く必要に迫られている
●もっとウケる文章を書きたい

私自身、ウェブに寄稿した記事がアクセスランキングの上位に来ているので、自分が得たライティングのコツは的外れでないと自信はあります。

しかし、物語なのか……
読むのは大好きだけど、自分ではまったく書かないし、物語はウケる「型」にはめ込むと陳腐化するよね……
元健康実用誌の編集者で、今はウケ狙いの文章を書いている私でもいいのか……
作文ワークショップに興味を持ってもらって本当にうれしいのですが、悶々と悩んでいました。
そのまま一晩を過ごし、決めたのです。
「せっかく声をかけてくれたのだから、やってみよう!」

物語の創作で行き詰まる原因は、その他のジャンルで文章を書いていないことにあるのかもしれません。
自分の人生で起こった出来事を切り取って、短いエッセイを作る。
風景を見てスケッチ文を作る。
論文をわかりやすくリライトする。

自分では普段書かないようなジャンルをワークショップで試してもらうと、本人が書こうとしている物語にも広がりが生まれる可能性があります。

これまでの作文教室は「書けない子ども」が参加してくれましたが、作文ワークショップでは本を愛し、文章にこだわる「書きたい同志」を対象に、刺激を与え合える空間を作っていきたいと思います。

作文ワークショップのスケジュールを、現時点では第1、第3土曜 11:00~12:00に設定しています。
プラスして、水曜日の午後に時間を設けようかと考えているところです。
調整が済んだら、店頭で新たに告知します。

ワークショップの内容も改良を加えました(詳しくはこちら)。

別件ですが、以前から「知恵の木」でR&B(Reader and Beer)、つまりは読書家の飲み会を開きたいなあと思っておりました。
酔っ払わないように缶ビール1本をちびちび飲んで、本のおもしろさだけを語り合う(えらそうな批評や批判はNG)会なんてどうでしょうね。
友達のライターは「えー、面倒くさそう」と顔をしかめていたのですが。

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