今年こそ体を引き締めたい人にお勧め!体力ゼロから始める筋力トレ[腹筋]

「腹筋に効く」というトレーニングが、世の中には数多く存在します。
本当に効果的なのはどのトレーニングか、「腹筋」特集の担当になった私は、ある大学の教授に取材しに行ったことがあります。

話だけを聞きに行ったつもりが、取材が始まると突然「じゃあ、実験しよう」と教授が言い始めました。
そして学生が呼ばれて筋電図を取ることになりました。
その学生も私もびっくり。
ただ、教授はやる気満々。

こうして、短パン姿で全身に電極がつけられた学生に、数十種類の「腹筋に効くトレーニング」をやってもらいました。
筋電図のモニターを見ながら、教授が「腹直筋に効いていないな」「大腿四頭筋が働いている」などと次々にコメントするので、私たちは必死にメモを取っていきました。

この実験でわかったのは、オーソドックスな腹筋運動であるシットアップが最も効果が高いということでした。

雑誌編集者としては「オーソドックスすぎて読者には面白くないかも……」と思いつつも、事実は事実。
シットアップについて詳しく解説する特集を組んだ次第です。

冒頭にも述べましたが、「腹筋に効く」というトレーニングは数多くあります。
ただ、腹筋を鍛える効果があまりないばかりか、腰や股関節を傷めるかもしれません。
ですから、筋トレ初心者は、目新しくなくても、面白みがなくても、シットアップをお勧めします。

■筋トレのポイント
○腹筋以外もトレーニングする場合は、最初に腹筋からトレーニングする
「おなかだけでなく二の腕も引き締めたいし、バストアップもしたい」という場合、おなか→胸→腕の順にトレーニングしましょう。
おなかにあるのは、体の中でも大きな筋肉です。
腕にある小さな筋肉がトレーニングで疲れると、大きな筋肉である腹筋がしっかりと動かなくなるのです。
同様に、ランニングやウォーキングなどの有酸素運動でも筋肉は疲れます。
その後に筋トレしても効果が出にくいので、筋トレ→有酸素運動の順に行いましょう。

○メニュー例
ウォーミングアップ(その場足踏み、ストレッチなど)
おなかの筋トレ
おなか以外の筋トレ
有酸素運動(ランニングやウォーキング、水泳など)
クールダウン(ストレッチなど)

○就寝前と食後1時間を避け、午後に筋トレを行う
多くの人にとって、午前中は体がまだウォーミングアップの状態。
この時間帯にトレーニングを行うと、故障する可能性が高いと言えます。
ですから、私は子どもたちの朝練(しかもハード)には反対しています。
それはさておき、私たちが筋トレを行うのは午後が適しています。

ただし、寝る直前に行うと交感神経が刺激されて、寝つきが悪くなる可能性があります。
夕方ぐらいに筋トレを行って、交感神経をぐっと高めておくと、交感神経の後を追うように夜には副交感神経が高まって、よく眠れるでしょう。
不眠の人は、夕食前に筋トレを取り入れるといいかもしれません。

■おなかを引き締める筋トレのやり方
1 あおむけになり、両ひざを90度ぐらいに曲げ、足とひざを腰幅に開く。

2 両手を頭の後ろで組み、尾骨を軽く浮かせて腰を床に着ける。
※両手を胸の前に置くと強度が下がり、バンザイするように両手を伸ばすと強度が上がる。
3 あごを引き、後頭部を軽く浮かせる。
4 3秒かけて、背中を丸めながら上体を軽く持ち上げる。
※このとき、足の裏をしっかりと床に着け、浮かないようにする。
※頭をひざにくっつける必要はなく、背中が床から離れる程度でよい。
5 上体を持ち上げた状態で3秒キープする。
6 3秒かけて、3の状態に戻る。
※このとき、後頭部が床に着かないようにする。

■トレーニング強度
上記のシットアップは、連続で何回できましたか?
体を引き締めるのにちょうどよい強度は、「がんばって10回ぐらいは繰り返せるけど、15回以上はとても無理」というトレーニングです。

簡単に15回以上できた場合は、体を引き締めるには強度が足りません。
強度を上げるには、やり方2で手を置く位置を変えます。
胸の前に置く→頭の後ろで組む→バンザイするように両手を伸ばすの順で、強度が上がります。

今回の対象は「体力ゼロ」の人なので、胸の前に手を置くだけでもじゅうぶんに筋肉を鍛えられるはずです。

■トレーニングの回数
シットアップは、ちょうどよい強度で11回繰り返しましょう。
つまりは「10回ぐらいは繰り返せるけど、15回以上はとても無理という強度で、11回行う」が1セットです。

■トレーニング頻度
最近よく耳にするのが「筋トレは週2~3回でじゅうぶん効果が出る」「やり過ぎはかえってよくない」という話題です。

この話題の根拠は、「超回復」にあると考えられます。
「超回復」については改めて説明しますが、腹筋に限定すれば「毎日、筋トレしたほうがよい」と私は考えます。
腹直筋の超回復にかかる時間は、個人差はありますが、24時間といわれているからです。

生活習慣に筋トレを組み込んだほうが継続しやすいので、週2~3回と間を開けずに毎日シットアップを行いましょう。

■食事
1週間ほど前、「食事制限ゼロ! 週2回の筋トレだけでやせられる」と書かれたチラシがポストに入っていました。
それを見ながら「おいおい。これはありえないな……」と私は思いました。

普段運動などを行っていない人が筋トレをやったら、食事がとてもおいしく感じられるはずです。
それは喜ばしいことですが、食べ過ぎには注意する必要があります。
筋トレで消費したエネルギーや、トレーニングで増えた筋肉が使うエネルギーよりも、食品に含まれているエネルギーがはるかに多いからです。

吐き気がするくらい激しい筋トレならば、逆に食欲は減退します。
ただ、「やせる」「シェイプアップ」が目的の場合は激しい筋トレは不要で、初心者だと関節などを傷める可能性もあります。

オーソドックスすぎて面白くないかもしれませんが、筋トレを始めたら食事量を増やさないように心がけましょう。
注意したいのは、食事量を減らしすぎること。
やせたというより、やつれて老け込んだ印象になる場合があります。
特に40代以降はその傾向が強まります。
筋トレと食事制限でやせた知人男性を見て、「やばくない?」と私たち(40代以降の女性たち)はうわさしたことがあります。
彼のほおはこけて、つむじの辺りの髪も減ったような感じがしました。
40代以降は、体重と体脂肪さえ減らせればいいというわけにはいきません。

ほどよく肉を残しながら、おなかと下半身を引き締め、ぜい肉よりもたるみを解消する
これが40代以降の筋トレの目標と私は考えています。

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